なるほどデザインとの出会い
3年ほど前だったか…仕事の昼休憩で立ち寄った書店。あれはTSUTAYAだった。
私はデザインコーナーで足を止めた。
目が素通りできなかった。
「なるほどデザイン」
(わかりやすいタイトルだなぁ。表紙も「なるほど」みたいな顔しやがって〜こういうのは大体中身薄いんだよ~)なんて毒づきながらとってみた。
一瞬で惹き込まれた。
これが、デザイン…
衝撃を受けた。とはいえ、私がこれまで読んできた本も素晴らしいものばかりだった。理論付けてデザインの理由を説明してくれていた。そこから学ぶことも多かった。
だが、この本は何かが違う。
理屈で理解できないことを、この本は教えてくれる。
私はその場でkindleを開き、購入した。
……今回はその素晴らしさについて、お伝えしていきたいと思います。
「なるほどデザイン」概要
本の目次
- デザインに「正解」はない ーー編集とデザイン
- デザイナーの7つ道具
- どっちがダイジ? を口癖にしよう。ーーダイジ度天秤
- 主役を狙って、光を当てる。ーースポットライト
- いいデザインて、いいキャラしてます。ーー擬人化力
- ヒントは世の中にあふれてる。ーー連想力
- 言葉と絵のバイリンガルになろう。ーー翻訳機
- ふところに隠し持った、最終兵器。ーー虫めがね
- そのデザインを決めるもの。ーー愛
- デザインの素
- 布地を織り上げるように組む。ーー文字と組み
- 言葉の「らしさ」をつくる。ーー言葉と文章
- 右脳と左脳で考えてみる。ーー色
- イメージの力に向き合う。ーー写真
- ロジカル、ときどきグラフィカル。ーーグラフとチャート
Amazon 内容紹介より抜粋
「なるほどデザイン」のココが良い
デザインのアハ体験
文字と画像だけのシンプルな配置から、デザインがどのように出来上がっていくのかを「トーストのレシピ」をベースに可視化しています。
もう…すごい。アハ体験です。思わずなるほどと声に出してしまいそうなくらい、デザインがどんどん完成されていきます。
更にすごいところが、どこを、どう変更したのか。なぜそうしたのかを言語化しているところです。
デザインを作り上げるうえでとても重要になってくる内容。
どんな人に?
何を?
なぜ?
いつどこで?
「言葉では理解してる……。
でも、具体的にどんなふうにデザインに落とし込んでいくんだろう?」
というのを、具体的なデザインを例に表現しています。
7つ道具すごい
Chapter2では、「デザインの7つ道具」について解説しています。
Chapter 2 デザイナーの7つ道具
- どっちがダイジ? を口癖にしよう。ーーダイジ度天秤
- 主役を狙って、光を当てる。ーースポットライト
- いいデザインて、いいキャラしてます。ーー擬人化力
- ヒントは世の中にあふれてる。ーー連想力
- 言葉と絵のバイリンガルになろう。ーー翻訳機
- ふところに隠し持った、最終兵器。ーー虫めがね
- そのデザインを決めるもの。ーー愛
Amazon 内容紹介より抜粋
この7つ道具、デザインの四大原則+αを非デザイナーにも分かりやすく、7つの項目に分けて解説してるんですよ……。
神か……
デザインの四大原則についてはこちらをどうぞ。
7つ道具のひとつ「スポットライト」
これは、デザインの四大原則のうちの一つ「強弱」を、「スポットライト」として紹介しているもの。
言葉をかみ砕いて、図にして、表現する。すっごく難しいことを平然とやってのける。痺れる。
それに最後に「愛」で〆るのヤバくない?ヤバい
文字を擬人化だと…?!
見出し通りです。文字を、擬人化です。
なるほど〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なるほどデザインだわこれは〜
デザインの方向性に合わせてフォントを変えていくのは今までやってた…でもこんなに腹にストンと落ちる気持ち、初めて…(トゥンク
この後の頁で出てくるんですが、これを応用してロゴデザインについて触れてるんですよね。それも感動します。とにかく読んでみて…
こんな人に読んでほしい
- デザインをすることにつかれてしまった人
- デザインのモチベーションを上げたい人
- 全くデザインを知らない人
- 制作に行き詰ってしまった人
この本は、何度見ても新しい出会いがあります。
具体的なデザインの作り方、ツールの紹介などは書いていません。
純粋に「デザイン」の本です。
私にとっては技術書や指南書というより、写真集やイラスト集みたいな感じ。
色々な決まり事、とりあえず置いといて。
デザインを楽しめる。
デザインは楽しいを教えてくれる本です。
色々な人に読んでほしい一冊。
書店で見かけたら手に取ってみてね。
Amazonの低評価レビューについて
Amazonのレビューを見てると
よく読むと内容が薄い、説明が説得力がなく頭に入って来ない、薄っぺらい内容な印象です。
デザインの本は他に「ノンデザイナーズデザインブック」と「デザイン・レイアウトが上手になる本」を読みましたが、これらの本の方が内容が濃かったですし勉強になったと思います。
あぁ‥‥なるほど‥‥わかる
ノンデザイナーズデザインブックも良い本だよね。
でも、違うんだよ…同じ地球でも日本とブラジルが全然違うところにあるように、なるほどデザインとそれらの本は違うものなのだよ…
なるほどデザインは脊髄で理解する本…ノンデザイナーズブックは脳の記憶回路で理解する本…
どっちも良い!どっちも素晴らしい!!!ハイ!!